09’Cannondale SLICE HI-MOD 5


キャノンデール スライス ハイーモッド 5
カラー/WHT(ライトニングホワイト/グロス)
サイズ/54
税込¥379,000

トライアスロン・タイムトライアルに特化して設計される“スライス”シリーズ。
高速走行時の最大の敵である“空気抵抗”を減少させるためのあらゆるアイデアが詰め込まれています。
フレームの写真ですが、完成車での販売になります。

薄く前面投影面積の小さいフロントフォークは空気の流れを乱さないように計算された断面形状を持っています。
ブレードだけでなくエンド・クラウン・コラムまで全てカーボン製で軽量性・快適性が非常に高いです。

カーボンモノコック製法ならではの繊細でダイナミックな造形。
シートステイの薄さがよくわかります。
リヤブレーキはちょっと変わった取付け方法です。

強度が必要な箇所にボリュームを持たせつつ、空気抵抗を減らす為に部分的に薄くしたり、細くしたり複雑な形状で工夫されています。
ケーブル類の内蔵も空気抵抗を考えてのことです。

フォークはクラウン・ブレード共に前後に長い断面形状を持っています。
そこに隙間なくつながるようにダウンチューブの形状も工夫されています。
「余計な隙間をできる限り排除したい」設計者の考えが見える部分です。

BB後方には、内蔵されたフロントシフト用ケーブルの出口があります。

ボリュームがあるBB周辺。チェーン外れの際にカーボン製のチェーンステイを保護するステンレスプレートが装備されています。
もともとBB30規格のフレームなのですが、このモデルではアダプターを組合わせて一般的なBBを使用します。

シートチューブ上端。
シートポストの形状がわかります。後方が薄く、鋭角になっていて空気の乱れを整流しやすくなっています。
この角度から見るとシートチューブに相当する部分がストレートではなくカーブしているのがわかりやすいです。

シートチューブに相当する部分は薄く、前後方向には空気の整流のために長く、また後部が鋭角になっています。

最近のTT系バイクでは常識になってきていますが、リヤホイールぎりぎりまでフレームがカバーするデザイン。
キャノンデールではシートステー部やブリッジ部の形状など細部にまでこだわり、空気の流れ方を考え抜いたオリジナルデザインに“SPEED SHADOW”と名付けています。

リヤブレーキ取り付け部。
空気抵抗減少の為の特殊な形状のシートステー部はブレーキの付けかたも独特です。
黒いアルミ製のパーツにブレーキキャリパーをセットしたあとフレーム本体にボルト留めします。

リヤディレイラーハンガーは交換式で万一のトラブルに備えています。
チェーンステイ部が“SAVE”と呼ばれる衝撃吸収設計になっています。
中央部が横から見ると薄くなっています。

ヘッドチューブ下から。
フロントフォークを抜くと内部の状態がよくわかります。
チューブ同士の接着ではなく、モノコック構造のため開口部からすぐに大きく空洞が広がっています。
ベアリング装着部には金属で補強が入っています。

エンドまでカーボン製で重量削減に努力しているのが伺えます。
内側と外側に薄い金属プレートが装備されていてハブやクイックのナットによるダメージにも最小限の重量増で対処しています。

BB裏側。
ダウンチューブ下部に穴が開いています。
内蔵されたシフトケーブルがここから出てきます。

コラムからエンドまで、フレームと同様にハイモジュラスカーボンを使用しています。
ストレートブレードの薄いフォークが空気の乱れを最小限に抑え、高速になるほど高いアドバンテージをもたらします。

クラウン部分。
ブレーキキャリパーの取り付け部が高くなっているのは、クラウン部から前方に傾斜するストレートフォークのブレードとブレーキシューの接触を避けるために、キャリパーを前方にオフセットさせるための設計です。

水滴型断面の軽量なカーボンシートポスト。
上部は前方に向かってカーブしています。

クランプ部分。シートレールクランプの取り付け位置を前後2段階から選べます。
前側はDHポジションに合う位置で、後ろ側は通常のドロップバーに合う位置にシートをセットできます。
写真はDH用の前にセットした状態です。

上部のクランプ周辺は強度が必要な部分なのでアルミプレートを内蔵して補強しています。

標準付属品のボトルケージホルダー。
DHポジションの時に、空いている後ろ側の台座を使用して取り付けます。
アルミ製で軽量です。また機械的なデザインも魅力的です。

組み立て説明書。
バラバラのパーツを最初に見たときは、それが何なのかわかりませんでした。
シート後ろにボトルを最高3個まで取り付け可能です。

ボトルケージホルダー取り付け前

ボトルケージホルダー取り付け後。
ボトルケージは別売りです。写真は“プロファイル ストライクケージ”を2個装着しました。

後ろから。
ボトルケージホルダーのセンターの上下2本のボルトで、もう1個取り付けが可能です。
フレーム側にはシートチューブ部に1個ボトル台座があります。
風の影響を大きく受けるダウンチューブにはボトル台座はありません。
長距離を走り続けるトライアスロンで、大量に必要になる水を効率よく携行できます。

斜め後ろから

ボトルを2本取り付けた状態。
空気抵抗の少ない位置にうまくセットされています。

完成しました。
翼断面形状のフレームとDHバー、それに合わせた独特のシートポジションが印象的です。



ホイールはシマノ製のWH-RS10。剛性・耐久性が非常に高いしっかりしたホイールです。スポークは扁平加工されて、ここでも空気抵抗を減らしています。
タイヤはMAXXIS製のCOLUMBIERE。オールラウンドに使いやすいタイヤです。

ハンドルバーはプロファイル製エアウイング。
ケーブル内蔵用の穴があらかじめ加工されていてセッティングが容易です。
エアロバーはプロファイルの人気モデル、“T2+”を採用しエアロポジションでのライディングを快適にこなせます。
幅・前後位置・角度など広範囲に調整可能です。

エアロバー先端にはデュラエースのバーエンドシフターが装備されます。
グリップ部分が地面と平行な流行のデザインで、あまり握りこまずに手を添えるような感じで使います。上半身がリラックスできて呼吸も楽になり長距離を効率よく走れます。
ブレーキレバーはカーボン製で軽量です。

上はブレーキケーブル、下はシフトケーブルです。
フレーム内に内蔵することによって空気抵抗軽減を狙っています。

ブレーキケーブル出口。
オリジナルの特殊なアウターストッパーを使用しており、内蔵であっても作業性は良好です。

シフトケーブル出口。
ここから2本のシフトケーブルが出てきます。

TEKTRO製ブレーキキャリパー。
アームが大きく肉抜きされています。シューを固定する部分までエアロ形状になっています。

リヤブレーキ。
サポートを5ミリボルトでフレームに固定します。
内部の形状がよく考えられているのと負荷の方向からこれで充分ということのようです。

空気抵抗の原因になるシートチューブ後ろの空間を排除する“SPEED SHADOW”デザイン。
チェーンステイもよく見ると複雑な形をしています。

シナプスシリーズで培われた“SAVE”機構。
チェーンステイの中央部が上下からつぶされたような形状で、この部分を横から見ると薄く、上から見ると幅広に見えます。
より積極的に地面からの不快な振動を吸収します。
トライアスロンのレースで、バイクの後のランに備えてライダーの体力の消耗を抑えます。

フィジーク製“アリオネTRI”。
定番の人気モデルであるアリオネをベースにトライアスロン用にチューニングされています。
長時間のライディングを想定して全体にパッドが厚く、またDHポジションを快適にするために前方のパッドが特に厚くなっています。
このカラーはキャノンデール・スライスシリーズの為のスペシャルカラーです。

戦闘的なフォルム。

エアロダイナミクスを追求した結果の機能美を感じさせます。

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